1. 簡単なプロフィール
村山さん(仮名)
職種:看護師
経歴:病棟勤務を経て、ペリキュールへ入職。現在は訪問看護師として活躍中。
2. 入社の決め手
―訪問看護、そしてペリキュールを選んだきっかけは何だったのでしょうか?
病棟で勤務していた頃、ある患者様のご家族から「母を家に連れて帰りたい」と相談されたことがありました。
でも、病状から考えて危険が大きすぎると、医師からは帰宅の許可が出ませんでした。
大切な人と最後の時間を自宅で過ごしたいご家族の思いも、安全面を最優先に考えなければならない医療者側の判断も、どちらも痛いほど理解できました。
その時、ご家族からいただいた言葉が、今でも深く胸に残っています。
「家だろうが病院だろうが、会えないなら一緒です」
その言葉に、私は何も言い返せませんでした。
病気を治療することや適切な処置を行うことは、看護師として欠かせない責任です。
でも、「その人が生きること、そして最期を迎えることを支える」というのは、それだけではないはずだと強く感じました。
「私は何のために看護師になったんだろう」と、自分の看護観を根本から問い直す大きなきっかけになりました。
―そこから、どのようにして在宅の世界へ足を踏み出されたのですか?
在宅医療に関心を持ち始めたものの、病院しか知らない私にとって訪問看護は未知の世界でした。
病院なら医師も仲間もすぐそばにいて、医療機器も揃っています。
けれど訪問看護は、利用者さんの生活の場へ一人で伺い、その場で状況を判断しなければなりません。
「自分にできるだろうか」という不安があり、飛び込むには相当な勇気が必要でした。
そこで、まずは病棟の外に出て経験を積んでみようと考えました。
スポーツ大会のメディカルスタッフに挑戦したり、訪問入浴のアルバイトや、施設での夜勤を経験したりしました。
限られた環境の中で臨機応変に動く力やチーム連携を肌で学び、「まずやってみる」という経験を重ねたことで、少しずつ前へ進む自信がつきました。
―その中で、ペリキュールへの入職を決めた理由は何だったのでしょうか?
決め手は、理念である「あなたらしさの追求」という言葉でした。
住み慣れた場所で、大切な家族と一緒に過ごすこと。
最期までその人らしい人生を歩めるよう支えること。
私が病棟時代からずっと追い求めていた「患者さんの心に寄り添う看護」が、ペリキュールなら言葉だけでなく実践できると確信したからです。
3. 入社後に経験したこと・感じたギャップ
―実際に入社してみて、ギャップや難しさを感じた場面はありましたか?
病院での「当たり前」が通用しない場面の連続でした。
手元にある医療資源も限られていますし、その場で誰かにすぐ確認できるわけでもありません。
何より、利用者さんの生活習慣、ご家族との関係性、ご自宅の環境は一人ひとり全く異なります。
「教科書通りの正解」を当てはめるのではなく、目の前の利用者さんの暮らしに合わせた看護をゼロから組み立てる面白さと難しさを実感しました。
―特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
ご自宅でお母様と暮らしているご家族を担当した時のことです。
お母様は室内での転倒を繰り返し、入退院を重ねていました。
周囲からは施設入所も勧められていましたが、ご本人もご家族も「どうしても家で暮らしたい」と強く希望されていました。
そこで退院前に実際のご自宅へ伺い、生活動線を一緒に確認しました。
すると、リビングの食卓の椅子が原因だと分かったんです。
歩いて席に着く際、椅子の背もたれに体重をかけてしまい、椅子ごとバランスを崩して倒れておられました。
安全面だけを考えれば、背もたれのない重い椅子や、安定したソファタイプに変えるのが医療者側の一般的な提案です。
しかし、お母様は「いや、どうしてもこの椅子がいい」とおっしゃいました。
―その希望に対して、どのように向き合われたのでしょうか?
医療者の理屈で「安全だから」と別の椅子に変えてしまうのは簡単です。
でも、それは本当の意味でその方のためになっているのだろうか、と考えました。
お母様にとって愛着のある椅子を使い続けることこそが、私たちが守るべき「その人らしさ」ではないかと思ったんです。
そこで、椅子を取り上げるのではなく、「使い続けながら転倒を防ぐ方法」を模索しました。
椅子のすぐ横の壁に手すりを設置し、背もたれではなく手すりを掴んで座れる動線を整えたのです。
その結果、その後別の病気で入院されるまでの約1年間、一度も転倒することなく大好きなご自宅での生活を続けることができました。
ご本人の「こう生きたい」という想いを否定せず、工夫次第で形にできるのが、ペリキュールの看護の魅力だと感じています。
4. これから応募する方へメッセージ
―訪問看護に興味を持っている求職者の方へ、メッセージをお願いします。
訪問看護は「一人で訪問する」仕事ですが、決して「一人で背負い込む」仕事ではありません。
先ほどの椅子の工夫も、私一人の力で思いついたものではありませんでした。
ステーションに戻り、「どうすればお母様の希望を叶えつつ安全を守れるか」を仲間とディスカッションし、様々な視点からアイデアを出し合えたからこそ辿り着けた解決策です。
ペリキュールには、利用者さんの想いを大切にしたいという気持ちを否定せず、「どうすれば実現できるか」を一緒に面白がりながら考えてくれる仲間がいます。
「病院のルールに縛られず、もっと患者さんの生活や想いに寄り添った看護がしたい」
「一人ひとりの生き方を支える看護に挑戦してみたい」
そう感じている方にとって、ここは自分のやりたかった看護を存分に追求できる場所です。
不安なことがあればチームみんなで支えますので、ぜひ一歩を踏み出して会いに来てください。
